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2026.03.01 2026.03.16

生まれつきの赤ら顔とは?原因と改善方法|スキンケアから医療治療まで徹底解説

「子どもの頃からずっと顔が赤い」「生まれつきの体質だから仕方ない」と諦めていませんか。

生まれつきの赤ら顔は、毛細血管の拡張や血管性病変など、明確な原因が存在します。

原因を正しく理解すれば、セルフケアや医療治療によって改善できる可能性があります。

本記事では、赤ら顔の主な原因や自宅でできるスキンケアから皮膚科・美容クリニックでの最新治療まで、具体的な改善策をわかりやすく解説します。

監修医師

院長 河野美巳

天神みきクリニック

院長 河野美己

日本皮膚科学会皮膚科専門医

▶︎▶︎赤ら顔・酒さ治療について詳しく見る

生まれつきの赤ら顔とは?後天的な赤ら顔との違い


赤ら顔とは、顔の皮膚が慢性的・持続的に赤く見える状態の総称です。

真皮にある毛細血管が拡張したり、血管の数が増えたりすることで、皮膚の色として赤みが透けて見えます。

赤ら顔には大きく「生まれつきのもの」と「後天的なもの」の2種類があります。

それぞれ原因が異なるため、適切な対策も変わります。

生まれつきの赤ら顔に見られる3つの特徴

生まれつきの赤ら顔は、胎児期から存在する血管の異常や、出生時から皮膚に現れる血管性の病変が原因です。

主に以下の3つの特徴が見られます。

  • 子どもの頃から赤みが継続している(年齢を重ねても根本的に変わらない)
  • 頬・鼻・額など特定の部位が常時赤い(一時的な体温変化だけでなく、安静時にも赤みがある)
  • 肌が薄く色白で、血管が透けやすい体質(特に頬・鼻まわりに顕著)

これらに当てはまる方は、生まれつきの体質や血管性病変が赤ら顔の根本原因である可能性が高いと言えます。

後天的な赤ら顔との見分け方

後天的な赤ら顔は、ニキビ・肌荒れ・アトピーなどの皮膚炎症、ストレス、紫外線ダメージ、長期的なステロイド使用などが原因で発症します。

比較項目 生まれつきの赤ら顔 後天的な赤ら顔
発症時期 出生時〜幼少期から 成長後・ある時期から突然
主な原因 血管腫・毛細血管奇形・体質 炎症・紫外線・生活習慣
自然改善 種類による(消失するものも) 原因を取り除けば改善しやすい
推奨対処法 専門医の診断+レーザー治療など スキンケア改善+生活習慣の見直し

「幼い頃から赤みがある」「家族にも同様の肌質の人がいる」という場合は、生まれつきのタイプである可能性が高いです。

まずは皮膚科専門医に相談して、正確な診断を受けることをおすすめします。

生まれつきの赤ら顔の原因

生まれつきの赤ら顔は、一口に「体質」と言っても、その背景には複数の異なる原因が存在します。

原因の種類によって治療法・経過・改善の見通しが大きく異なります。

①毛細血管拡張症(先天性)

毛細血管拡張症とは、皮膚の毛細血管が拡張し、糸状や網目状の赤い血管が皮膚表面に透けて見える状態です。

先天性のものでは、出生時または乳幼児期から顔の頬・鼻に細い赤い血管が目立ちます。

体質的に皮膚が薄く色白な人は、毛細血管の赤みが表面に透けやすく、特に頬・鼻まわりに症状が現れやすい傾向があります。

寒暖差や運動・飲酒・緊張などの刺激で血管がさらに拡張し、赤みが強くなることも特徴のひとつです。

②単純性血管腫(ポートワイン母斑)

単純性血管腫(ポートワイン母斑)は、真皮の毛細血管が異常に拡張した状態が生まれつき存在する血管奇形です。

出生時から存在する平坦な紅斑で、境界が比較的明瞭です。

色調は淡いピンク色から濃い赤紫色までさまざまで、年齢とともに色が濃くなり、皮膚が肥厚してくる傾向があります。

乳児血管腫とは異なり、自然に消失することはないため、治療が必要なケースが多い疾患です。

③乳児血管腫(いちご状血管腫)

乳児血管腫は、生後数週間以内に現れ急速に増大する良性の血管腫で、「いちご状血管腫」とも呼ばれます。

比較的発生頻度の高い疾患で、盛り上がった鮮やかな赤色の腫瘤が特徴です。

多くの場合、1歳を過ぎると増大が止まり、自然に退縮する傾向にありますが、色素沈着や皮膚のたるみが残ることもあります。

④生まれつき肌が薄い・色白の体質

疾患の有無に関係なく、生まれつき皮膚が薄い・色白な体質の人は赤ら顔になりやすいとされています。

健康な皮膚でも真皮には毛細血管が網目状に走っていますが、皮膚が薄いとその血管の赤みが表面に透けやすくなります。

特に頬・鼻は顔の中でも皮膚が薄い部位であるため、症状が現れやすい傾向があります。

「子どものときからずっと赤みがある」「寒暖差で顔がすぐほてる」「緊張すると顔が赤くなる」という方は、この体質による赤ら顔の可能性があります。

⑤酒さ(しゅさ)との関係

酒さ(ロザセア)は、顔面の慢性的な赤みやほてり、ブツブツを伴う皮膚疾患です。

遺伝的な素因が関わっているとされており、生まれつきの赤ら顔と混同されやすい疾患のひとつです。

酒さはニキビと見た目が似ているため、誤ってステロイド軟膏を塗り続けると症状が悪化するケースもあります。

皮膚科専門医でも診断が難しい疾患であるため、自己判断せず医療機関を受診することが大切です。

生まれつきの赤ら顔が悪化するNG習慣と避けるべき環境

生まれつきの赤ら顔は体質・血管の問題が根本にありますが、日常生活の中で症状がさらに悪化することがあります。

原因そのものを取り除くことは難しくても、悪化させる要因を避けるだけで赤みの程度を抑えられます。

赤みが強くなる生活習慣

以下の生活習慣は、毛細血管を拡張させて赤みを悪化させる代表的な要因です。

特にアルコールは血行を促進するため、飲酒後に顔が赤くなりやすい方は注意が必要です。

  • アルコールの過剰摂取:血管拡張を促し、赤みが一時的にも慢性的にも悪化する
  • 辛い食べ物・熱い飲食物の過剰摂取:身体を温める刺激物は血管を広げやすい
  • 喫煙:肌の乾燥・バリア機能の低下を招き、毛細血管の異常を促進する
  • 睡眠不足・過労:成長ホルモンの分泌低下により肌の代謝が落ちる
  • 過度なストレス:交感神経が優位になり血管が拡張しやすくなる

肌への刺激

生活習慣のほかに、物理的な刺激や環境も赤みの悪化に大きく影響します。

特に紫外線は、血管を拡張させるだけでなく色素沈着も引き起こすため、年間を通じた紫外線対策が不可欠です。

  • 紫外線:肌の炎症・血管拡張・色素沈着を引き起こす最大の外的要因
  • 急激な寒暖差:冷たい屋外から暖かい室内に入ると毛細血管が急激に拡張する
  • スキンケアによる摩擦:ゴシゴシ洗顔・強いマッサージはバリア機能を破壊する
  • 熱いお湯での洗顔・入浴:血管拡張を促しやすく、赤みが増しやすい
  • 刺激の強いスキンケア製品の使用:香料・アルコール高配合の製品は肌荒れの原因になる

生まれつきの赤ら顔を「これ以上悪化させない」ためには、アルコール・紫外線・摩擦・急激な温度変化を日常的に避けることが基本です。

生まれつきの赤ら顔を改善するセルフケア

生まれつきの赤ら顔は医療機関での治療が最も根本的な解決策ですが、日常のセルフケアで赤みの程度を抑えたり、悪化を防いだりすることは十分可能です。

①刺激を減らす正しいスキンケア

生まれつき肌が薄い・敏感な人ほど、スキンケアの刺激が直接赤みの悪化につながります。

基本は「落とす・保湿する・守る」の3ステップを、できる限り肌への負担を少なく行うことです。

低刺激性・無香料・アルコールフリーの製品選びが重要なポイントです。

正しいスキンケアの手順は以下のとおりです。

  1. 泡立てネットでしっかり泡立てた洗顔料を使い、泡をクッションにして素手で優しく洗う
  2. 熱いお湯は避け、ぬるま湯(32〜35℃程度)でしっかりすすぐ
  3. 清潔なタオルを肌に軽く押し当てて水気をとる(こすらない)
  4. 洗顔後はすぐにセラミド配合の保湿剤で水分・油分をしっかり補給する
  5. 外出時はSPF30以上の低刺激の日焼け止めを毎日塗布する(屋内でも)

赤ら顔のスキンケアには、セラミド(保湿)・ナイアシンアミド(赤み抑制)・アラントイン(炎症鎮静)が配合された製品が特におすすめです。

②食事・睡眠の生活習慣を整える

肌の状態は内側からのケアにも大きく左右されます。

特に食事と睡眠は、肌のバリア機能や毛細血管の健康に直結するため、意識的に見直すことが大切です。

赤ら顔の改善に役立つ栄養素は以下のとおりです。

栄養素 主な効果 多く含む食品
ビタミンC 炎症予防・コラーゲン生成促進 レモン・ブロッコリー・パプリカ
ビタミンB2 肌の修復・皮脂分泌の正常化 納豆・レバー・卵・乳製品
タンパク質 皮膚・血管の構成材料 肉・魚・大豆製品・卵
ビタミンE 抗酸化作用・血行促進(正常化) アーモンド・アボカド・ほうれん草

睡眠については、1日7〜8時間の良質な睡眠を確保することで成長ホルモンの分泌が促進され、肌の代謝・修復が活発になります。

就寝前のスマートフォンやカフェイン摂取は睡眠の質を下げるため、できるだけ控えましょう。

③グリーン系コントロールカラーでメイクカバーする方法

医療治療中・治療待ちの間も、メイクで赤みを目立たなくすることで日常のストレスを軽減できます。

赤ら顔のカバーには、赤の補色であるグリーン系のコントロールカラーが最も効果的です

赤みをカバーするメイクの手順は以下のとおりです。

  1. スキンケア後に日焼け止めを塗布し、肌を整える
  2. 赤みが気になる頬・鼻・小鼻まわりにグリーン系コントロールカラーを薄くなじませる(広げすぎない)
  3. コントロールカラーの上からカバー力のあるリキッドファンデーションをスポンジで薄く重ねる
  4. 特に赤みが残る部分にはコンシーラーをポイントでのせる
  5. 最後にパウダーで軽く仕上げ、テカリと崩れを防ぐ

厚塗りになりすぎると不自然な仕上がりになるため、薄く少量を重ねるのがポイントです。

グリーンが強すぎると緑みが浮いて見えることもあるため、パール入りやイエロー系コントロールカラーとの使い分けも有効です。

生まれつきの赤ら顔に効く医療機関での治療法

セルフケアで赤みを抑えることはできても、生まれつきの血管性病変や毛細血管拡張症を根本から改善するには、医療機関での専門的な治療が最も効果的な選択肢です。

現在では複数の治療法が確立されており、疾患の種類・程度・患者さんの年齢に応じて適切な治療が選べます。

レーザー治療(Vビーム)

血管性の赤ら顔に対するレーザー治療は、現在最も広く使われている治療法です。

中でもVビームは、正常な皮膚組織へのダメージを最小限に抑えながら、原因となる異常血管だけを選択的に破壊することができます。

治療は1ヵ月ごとに繰り返し行い、5〜10回程度で改善が期待できます。

重要なポイント

幼少期よりある赤あざ(「単純性血管腫」や「乳児血管腫(いちご状血管腫)」)は、Vビームによるレーザー治療に健康保険が適用されるケースがあります。

保険診療の範囲内で根本的な治療が受けられる可能性があるため、まずは皮膚科専門医の正しい診断を受けることが重要です。

▶︎▶︎Vビームについて詳しく見る

IPL治療(光治療)

IPL(Intense Pulsed Light)治療は、特定の波長に限定せず幅広い波長域の光を照射することで、赤みだけでなくシミ・くすみ・毛穴の開きなど複数の肌悩みに同時アプローチできる治療法です。

炎症による赤ら顔に特に適しており、ターンオーバーを促して肌トラブルを根本から改善していきます。

ダウンタイムがほぼなく、治療直後からメイクが可能なため、忙しい方にも取り入れやすい治療法です。

  • 適応:炎症性の赤み・ニキビ跡の赤み・体質性の赤ら顔全般
  • 治療間隔:3〜4週間ごと
  • ダウンタイム:ほぼなし(当日メイク可能)

▶︎▶︎IPL光治療について詳しく見る

薬物療法とアゼライン酸クリーム

乳児血管腫に対しては、プロプラノロール(ヘマンジオルシロップ)が2016年に日本国内で保険適用となり、現在では第一選択薬として広く使用されています。

血管収縮・血管新生抑制の作用により、血管腫の縮小・退縮を促します。

酒さや体質性の赤ら顔に対しては、アゼライン酸が有効な選択肢のひとつです。

アゼライン酸は穀物・酵母などに含まれる天然由来の成分で、抗炎症・皮脂分泌抑制・抗菌作用を持ちます。

妊娠中でも使用できる安全性の高い成分として、海外ではニキビ・赤ら顔の治療薬として長く使用されています。

生まれつきの赤ら顔に関するよくある質問

生まれつきの赤ら顔に関して、多くの方が抱える疑問をまとめました。

生まれつきの赤ら顔は完全に治りますか?

乳児血管腫(いちご状血管腫)は5〜10歳頃までに自然退縮するケースが多いですが、色素沈着や皮膚のたるみが残ることもあります。

毛細血管拡張症や体質性の赤ら顔は、完全に「治す」というよりも「目立たなくする・悪化を防ぐ」ことを目標とした継続的なアプローチが現実的です。

諦めずに専門医と相談しながら治療を続けることが大切です。

子どもの赤ら顔はいつから治療できますか?

疾患の種類・部位・重症度によって異なりますが、早期治療が推奨されるケースが多いです。

  • 単純性血管腫のレーザー治療:生後数ヵ月〜乳児期から治療を開始するほど効果が高いとされる
  • 乳児血管腫のプロプラノロール治療:生後5ヵ月頃までに開始することが推奨される
  • サーモンパッチ:多くは生後1〜2年で自然消失するため、まず経過観察が基本

気になる場合は早めに皮膚科または形成外科を受診してください。

生まれつきの赤ら顔の悩みは正しいケアと治療で改善できる

本記事では、生まれつきの赤ら顔の原因、改善方法について詳しく解説しました。

  • アルコール・紫外線・摩擦・寒暖差などの増悪因子を避けるだけでも赤みの悪化を抑えられる
  • 日常のセルフケアとして低刺激スキンケア・食生活の改善・グリーン下地でのメイクカバーが有効
  • 根本的な改善にはVビームレーザー・IPL治療・薬物療法など医療機関での治療が最も効果的

現代の医療では、幼い頃から続く「生まれつきだから」と諦めていた赤ら顔も、正しい診断と治療によって大幅に改善できる可能性があります。

赤ら顔の治療は、「それが血管腫なのか、体質なのか、酒さなのか」を見極める専門医の正確な診断がすべての出発点です。診断によっては、健康保険を使ったレーザー治療で負担を抑えて治療を進めることも可能です。

天神みきクリニックでは、日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医が、患者様お一人おひとりの肌質や原因を丁寧に診察し、保険診療から自由診療まで含めた最適な改善プランをご提案いたします。

長年赤ら顔でお悩みの方は、一人で抱え込まず、ぜひ当院へお気軽にご相談ください。自信を持って毎日を過ごせる健やかな肌を、一緒に目指しましょう。

天神みきクリニックの赤ら顔・酒さ治療

その「顔の赤み・ほてり」、体質だと諦めていませんか?

赤ら顔や酒さ(しゅさ)は、正しい診断と適切な治療で改善できる疾患です。

当院では、血管に作用するレーザー「Vビーム」をはじめ、内服・外用薬・スキンケア指導を組み合わせた、皮膚科専門医によるトータルケアをご提案します。

天神みきクリニックの赤ら顔・酒さおすすめ治療法

監修医師

院長 河野美巳

天神みきクリニック

院長 河野美巳

日本皮膚科学会皮膚科専門医

長崎大学医学部卒業後、九州大学皮膚科入局。2024年天神みきクリニック開設。
専門は、一般皮膚科、にきび・酒さ治療、抗加齢、美容皮膚科。
日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会ほか所属。

「美容クリニックは敷居が高い」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、お肌の悩みは心まで曇らせてしまうものです。だからこそ当院では、どんな小さなお悩みでも話しやすい雰囲気づくりと、患者様に寄り添う診療を大切にしています。
保険診療から最新の美容医療まで、あなたに一番合った方法を一緒に探していきましょう。