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2026.01.20 2026.01.30 赤ら顔が朝は白いのはなぜ?原因・改善方法を皮膚科専門医が徹底解説
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「朝、鏡を見ると肌が白くて落ち着いているのに、昼過ぎになると顔が赤くなってしまう…」
そんな赤ら顔の悩みを抱えている方は少なくありません。
朝は気にならなかった赤みが時間とともに目立ってくると、メイクで隠すのに苦労したりしますよね。
実は、朝は白いのに日中赤くなる現象には、自律神経や血管の働き、外的刺激など、さまざまな要因が関係しています。
この記事では、赤ら顔が朝は白いのに日中赤くなる原因と、自宅でできる改善方法から医療機関での治療法まで、わかりやすく解説します。
監修医師
天神みきクリニック
院長 河野美己
日本皮膚科学会皮膚科専門医
目次
赤ら顔とは?基本的な症状と特徴

赤ら顔とは、頬や鼻、額など顔の広範囲に赤みが目立つ状態を指します。
医学的には「酒さ(しゅさ)」や「毛細血管拡張症」と呼ばれる皮膚疾患であることも多く、単なる一時的な赤みとは異なります。
赤ら顔の主な症状には以下のようなものがあります。
赤ら顔の典型的な症状
- 頬や鼻周辺の持続的な赤み
- ほてり感やヒリヒリとした刺激感
- 毛細血管が透けて見える(細かい血管の浮き出し)
- ニキビのようなブツブツ(丘疹や膿疱)
これらの症状は見た目の変化だけでなく、心理的なストレスにもつながることがあります。
一時的な赤みと慢性的な赤ら顔の違い
赤ら顔には、一時的な赤みと慢性的な赤みという2つのパターンがあります。
一時的な赤みは、運動後や入浴後、緊張したときなどに顔が赤くなり、数分から数時間で自然に引くものです。
これは健康な人にも起こる生理的な反応で、血管が一時的に拡張することで生じます。
一方、慢性的な赤みは、特定の刺激がなくても長期間にわたって赤みが続く状態です。
酒さや毛細血管拡張症が原因で、朝は白いのに日中赤くなり、夕方にかけてさらに悪化するというパターンも見られます。
慢性的な赤ら顔は自然に改善することが少ないため、適切な診断と治療が必要です。
赤ら顔になりやすい人の特徴
赤ら顔になりやすい人には、いくつかの特徴があります。
赤ら顔になりやすい体質・肌質
- 皮膚が薄い人:血管が透けやすく、赤みが目立ちやすい
- 色白の人:肌の色が白いと、血管の赤色が目立ちやすい
- 敏感肌の人:バリア機能が低下しており、刺激に弱い
- 家族に赤ら顔の人がいる:遺伝的要因も関与している
特に30〜50代の女性に多く見られますが、男性や若い世代でも発症することがあります。
もともとの体質に加えて、生活環境やスキンケアの方法なども赤ら顔のリスクに影響します。
赤ら顔が朝は白いのに日中赤くなる理由

朝は白い肌が時間とともに赤くなる現象には、いくつかの明確な理由があります。
自律神経と血流の関係性
朝は白いのに日中顔が赤くなる理由の一つが、自律神経の働きによる血流の変化です。
自律神経は血管の収縮と拡張を調節しており、血流量をコントロールしています。
朝起きたばかりの時間帯は、リラックス状態で血流が落ち着いているため、肌が白く見えること(赤ら顔が目立たない)が多いです。
しかし、ストレスや疲労で自律神経のバランスが乱れると、血流が増加し、顔の毛細血管が過剰に拡張して赤みが目立つようになります。
赤ら顔の方は、この血管の反応が健康な人よりも敏感で、少しの刺激でも赤みが強く出てしまう傾向があります。
外的刺激による血管の拡張
朝は自宅という安定した環境にいるため、温度や湿度の変化、外部からの刺激がほとんどありません。
しかし、日中は様々な外的刺激にさらされることで、血管が拡張して赤みが増してしまいます。
日中の赤ら顔を悪化させる外的刺激
- 温度の変化
- 紫外線
- 乾燥
- 摩擦
特に紫外線は季節を問わず降り注いでおり、知らないうちに紫外線ダメージを受けて、日中の赤みが目立つようになってしまいます。
日中に起こりやすいストレス要因
感情の変化やストレスでも、朝は白かった顔が日中赤くなる原因となります。
緊張や恥ずかしさ、怒りなどの感情が高まると、交感神経が刺激されて血流が増加します。
健康な人でも一時的に赤くなることはありますが、赤ら顔の方はこの反応が過剰になりやすく、赤みが強く出たり長く続いたりします。
日中の肌状態の変化
朝と日中では、肌の皮脂分泌や水分量が変化することも、赤みの変化に関係しています。
睡眠中は肌が修復モードに入り、炎症が落ち着いている状態ですが、日中は皮脂分泌が増え、汗や乾燥で肌のバリア機能が低下することがあります。
バリア機能が低下すると、肌は刺激に弱くなり赤みが目立つようになります。
特に敏感肌や赤ら顔の方は、日中の肌状態の変化に影響を受けやすく、時間とともに赤みが増していくため、日中も適度に保湿し、肌状態を安定させることが重要です。
ホルモンバランスの影響
女性ホルモンの変化により、特に30〜50代の女性に赤ら顔が多く見られます。
規則正しい生活習慣とバランスの取れた食事が、ホルモンバランスを整える基本です。
自宅でできる赤ら顔のセルフケア方法

赤ら顔の改善には、日々のセルフケアが重要です。
正しい洗顔方法
赤ら顔を改善するためには、肌に刺激を与えない優しい洗顔とスキンケアが基本です。
赤ら顔のための正しい洗顔方法
- 手を清潔に洗う
- ぬるま湯で予洗いする
- 低刺激の洗顔料をしっかり泡立てる
- 泡で優しく洗う
- しっかりすすぐ
- 清潔なタオルで優しく押さえるように拭く
洗顔後は、すぐに保湿ケアを行うことが重要です。
時間が経つと肌が乾燥し、バリア機能が低下してしまいます。
赤ら顔に効果的な化粧品選び
赤ら顔のスキンケアでは、バリア機能を高め、炎症を抑える成分を含んだ化粧品を選ぶことが大切です。
赤ら顔のスキンケア選びのポイント
- アルコールフリー、無香料、無着色のものを選ぶ
- 敏感肌用・低刺激と表記されたものが安心
- パッチテストを行ってから使用する
- アイテム数を最小限にし、シンプルなケアを心がける
洗顔後は、化粧水と保湿クリーム(または乳液)の2ステップで十分です。
紫外線対策の重要性
紫外線は赤ら顔を悪化させる最も大きな要因の一つです。
季節や天候を問わず、毎日の紫外線対策が欠かせません。
効果的な紫外線対策
- SPF30以上、PA+++以上の日焼け止めを毎日使用する
- 帽子や日傘を活用する
- 紫外線の強い時間帯を避ける
紫外線対策は、赤ら顔の予防だけでなく、肌の老化防止やシミ予防にもつながります。
生活習慣の改善
赤ら顔の改善には、スキンケアだけでなく、生活習慣全体を見直すことが重要です。
食事面での改善ポイント
赤ら顔を悪化させる食べ物と、改善に役立つ食べ物があります。
避けるべき食品
- 辛い食べ物(唐辛子、黒コショウなどの香辛料)
- 熱い飲み物や食べ物
- アルコール(特に赤ワインや日本酒)
- 乳製品(人によって悪化することがある)
辛い食べ物(唐辛子、黒コショウなど)は血管を拡張させるため、摂取を控えましょう。
また、アルコールは血管拡張作用が強く、頻繁な摂取は赤ら顔を進行させる可能性があります。
積極的に摂りたい食品
- ビタミンC(ブロッコリー、パプリカ、キウイなど):抗酸化作用
- ビタミンE(ナッツ類、アボカド):血管を強化
- オメガ3脂肪酸(青魚、えごま油):抗炎症作用
- 発酵食品(納豆、ヨーグルト、キムチ):腸内環境を整える
- 食物繊維(野菜、海藻、きのこ):腸内環境の改善
バランスの取れた食事が、内側から赤ら顔を改善する土台となります。
睡眠の質を高める
睡眠不足は肌のターンオーバーを乱し、バリア機能を低下させます。
- 毎日7〜8時間の睡眠を確保する
- 就寝前のスマホやパソコンの使用を控える
- 寝室の温度と湿度を適切に保つ(温度18〜22度、湿度40〜60%)
- 就寝時間と起床時間を一定にする
十分な睡眠は肌の修復を促し、自律神経のバランスを整えます。
ストレス管理の方法
ストレスは自律神経を乱し、赤ら顔を悪化させます。
- 深呼吸や瞑想などのリラックス法を取り入れる
- 適度な運動(激しすぎない有酸素運動)を習慣にする
- 趣味の時間を作り、気分転換する
ストレス管理には、深呼吸やヨガ、軽い運動などのリラックス法が効果的です。
生活習慣の改善は、すぐには効果が現れないかもしれませんが、継続することで確実に肌の状態が安定してきます。
医療機関で受けられる赤ら顔の治療法

セルフケアで改善が見られない場合や、症状が重い場合は、医療機関で専門的な治療を受けることをおすすめします。
赤ら顔の症状に効く外用薬・内服薬
赤ら顔の症状に応じて外用薬や内服薬が処方されます。
赤ら顔治療に使用される外用薬
薬剤名 成分 効果 ロゼックスゲル メトロニダゾール 炎症抑制、赤み軽減 アゼライン酸 アゼライン酸 炎症抑制、抗菌 ブリモニジン(ミルバソゲル) ブリモニジン 血管収縮 オキシメタゾリン オキシメタゾリン 血管収縮 ロゼックスゲル(メトロニダゾール)は、酒さに対して保険適用となっている外用薬です。
外用薬は効果が現れるまでに1〜2カ月程度かかることが多く、根気強い継続が必要です。
赤ら顔治療に使用される内服薬
薬剤名 効果 ミノマイシン 抗炎症、抗菌 ビブラマイシン 抗炎症、抗菌 イソトレチノイン 皮脂抑制、凹凸改善 内服薬では、ミノマイシン(ミノサイクリン)やビブラマイシン(ドキシサイクリン)などの抗生物質が用いられます。
これらの抗生物質には抗炎症作用があり、皮膚の赤みを抑える効果が期待できます。
内服薬は外用薬に比べてやや早く効果を実感できることがありますが、数カ月の服用が必要です。
医師の指示に従って、正しく使用することが大切です。
レーザー治療・IPL治療
毛細血管の拡張が目立つ赤ら顔には、レーザー治療やIPL(光治療)が効果的です。
Vビーム(パルス色素レーザー)
Vビームは、毛細血管拡張症の治療に用いられるレーザーです。
- 赤い色素(ヘモグロビン)に反応し、拡張した血管を収縮させる
- 痛みは輪ゴムで弾かれる程度
- 1カ月おきに数回の治療が必要
IPL治療(フォトフェイシャル・BBL)
IPLは複数の波長の光を照射し、赤みを軽減します。
- 赤ら顔以外に、シミやくすみにも効果がある
- Vビームより痛みが少ない
- 約1カ月おきに5〜10回の治療が推奨される
レーザー・IPL治療の注意点
- 施術後は一時的に赤みが増すことがある
- 紫外線対策を徹底する必要がある
- 効果には個人差がある
- 複数回の治療が必要で、費用がかかる
軽度の赤みであれば外用薬から始め、効果が不十分な場合に内服薬やレーザー治療を検討するのが一般的です。
毛細血管の拡張が顕著な場合は、初めからレーザー治療(Vビーム)を選択することもあります。
自己判断せず、皮膚科専門医に相談して、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。
赤ら顔のよくある質問Q&A
赤ら顔に関して、患者さんからよく寄せられる質問にお答えします。
赤ら顔は完治しますか?
完治は難しいですが、症状のコントロールは可能です。
特に酒さは慢性的な皮膚疾患であり、根本的な完治は難しいとされています。
ただし、適切な治療とスキンケア、生活習慣の改善により、症状を大幅に軽減し、目立たなくすることは可能です。
再発や再燃のリスクはありますが、悪化因子を避けることで長期的に良好な状態を保つことができます。
赤ら顔でもお酒は飲めますか?
アルコールは血管を拡張させる作用があり、少量であれば問題ない場合もありますが、大量に飲んだり頻繁に飲んだりすると、赤みが増して慢性化するリスクが高まります。
適量は体質によって異なりますが、可能な限り控えるか、飲む場合は少量にとどめることが望ましいです。
化粧はしても大丈夫ですか?
基本的には問題ありませんが、肌に優しいものを選びましょう。
化粧品選びのポイント
- 低刺激・敏感肌用のものを選ぶ
- アルコール、香料、着色料が含まれないものを選ぶ
- 赤みをカバーするグリーン系の化粧下地を活用する
赤ら顔の方でも、化粧は基本的にNGではありません。
ただし、肌に刺激感がある化粧品や、使用すると症状が悪化するものは避けてください。
まとめ:赤ら顔は正しい知識とケアで改善できる
朝は白いのに日中赤くなる赤ら顔は、自律神経の変化、外的刺激、肌状態の変動など、複数の要因が関わって起こります。
赤ら顔は慢性的な症状ですが、正しい知識を持ち、適切なケアを続けることで確実に改善できます。
完治を目指すのではなく、症状をコントロールして日常生活を快適に過ごすことを目標にしましょう。
自己判断で対処するのではなく、気になる症状があれば早めに皮膚科専門医に相談することをおすすめします。
天神みきクリニックの赤ら顔・酒さ治療
その「顔の赤み・ほてり」、体質だと諦めていませんか?
赤ら顔や酒さ(しゅさ)は、正しい診断と適切な治療で改善できる疾患です。
当院では、血管に作用するレーザー「Vビーム」をはじめ、内服・外用薬・スキンケア指導を組み合わせた、皮膚科専門医によるトータルケアをご提案します。